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昨季CLベスト8の高揚感も雲散霧消。
主力残留も先行き不安なトッテナム。 

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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posted2011/09/16 10:30

昨季CLベスト8の高揚感も雲散霧消。主力残留も先行き不安なトッテナム。<Number Web> photograph by AFLO

プレミア第3節、マンCをホームに迎えたトッテナム。プレミア屈指の戦術家・レドナップ監督(最前列・中央左)にも1-5と大敗するチームを救う術はなかった

アーセナルもマンUに大敗したがチーム状況は対照的。

 ホームで大敗を目撃したトッテナム・ファンは、同日にアーセナルがマンUに2対8で敗れた事実に、多少は救われる思いだっただろう。しかし、地元の宿敵には、その後の3日間で新戦力5名を獲得する資金力があった。対照的に自軍では、給与経費と、25名枠に対して30名を超えていたシニア選手(21歳以上)の人員削減のため、同時期に5名が放出された。

 アーセナルではセスク・ファブレガスの移籍騒動に終止符が打たれたが、トッテナムでは早ければ今冬の移籍市場でモドリッチ移籍の噂が再燃する。前半戦で低迷すれば、商品価値はモドリッチ以上のベイルにも、国内外のCL出場組が来夏の獲得に向けて触手を伸ばし始めるだろう。17位で9月を迎えたアーセナルにはトップ4落ちの危機が叫ばれているが、同時点で最下位のトッテナムには、それ以上の危機が待ち受けていると考えられる。

指揮官は「最終的にはトップ4」と不安視する声を一蹴。

 昨季はCL戦の舞台として沸いたホワイト・ハート・レーンで、サポーターによるブーイングを浴びてスタートした今季のトッテナム。レドナップは、マンC戦後に先行き不安を問う報道陣を、「最終的にはトップ4付近にいるから心配するな」といなした。

 百戦錬磨のベテラン監督は、3年前の10月に最下位だったチームを受け継ぐと、1年半でCL出場を実現した過去を持つ。補強不足のハンディを抱えつつ、CL復帰に向けて2度目の“レドナップ・マジック”はあるのか?

 まずは、9月18日と10月2日、4位を争うと思われるリバプールとアーセナルをホームに迎える2試合に注目だ。

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