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2人の宮里がメジャーで
示した粘りとタフネス。
~韓国勢の牙城を崩せるか?~ 

text by

三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

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photograph byTaku Miyamoto

posted2011/07/23 08:00

予選ラウンドで首位の宮里美香(左)と2位の宮里藍は決勝ラウンドを最終組でまわった

予選ラウンドで首位の宮里美香(左)と2位の宮里藍は決勝ラウンドを最終組でまわった

 ゴルフは自然との戦いというが、それは雨や風、暑さや寒さだけを指すものではない。実際、先の全米女子オープンでは、幾度となく雷雨でプレーが中断された。そのために、翌日にプレーが持ち越される。選手は通常、1日18ホールで自分のゲームプランを立て、4日間の戦いのイメージを構築するものだが、今回のメジャーは、彼女たちにとって最悪のシナリオとなった。

 初日、午後3時過ぎに中断。翌日早朝に残りのホールを消化するも、60人の選手は第2ラウンドのスタートすらできなかった。3日目も、第3ラウンドが始まってすぐに雷雨で中断。本来、最終日となるはずだった4日目の早朝に残りをこなしたが、最終日のラウンドも最後まで消化できずに終わる選手もいた。

 宮里藍と宮里美香の場合も、4ラウンド目を5ホール残して日没サスペンデッド。月曜日に残りの戦いを強いられた。

 そんな悪条件の中で、一時は首位争いを演じた宮里藍、美香ともに、最後は失速しそうになりながらも、なんとか踏みこたえて戦い続けた。それは、米女子ツアーで培われたタフな精神力の賜物だと思う。

台頭著しい韓国勢打倒は、二人の宮里の双肩に。

 今季、なかなか調子が上がらなかった宮里藍にとって6位タイという結果は、技術以上に「最後まで諦めないでいられた精神力でゴルフができたことが大きな収穫」だったという。

 一方、宮里美香は、今季3つのメジャーですべてベスト10入りを果たしている。今回の全米女子オープンでは、自己ベストの5位となった。

「もう少し、あともうちょっと、ですね。でも、この5位という成績は、大きな一歩だと思う」

 アマチュア時代、宮里美香と一緒に戦っていた台湾のヤニ・ツェンが米女子ツアー入りしてすぐ、全米女子プロ選手権に初優勝した。

 それを見て「彼女がやれるなら、私も」と日本ツアーを飛び越えて米女子ツアーへいきなり挑戦した。フロリダにあるIMGゴルフアカデミーでは、技術、メンタル、フィジカルと総合的な指導を受けた。その成果が年々成績に顕れている。

 いま世界の女子ゴルフは韓国人選手の台頭が著しい。その牙城を打ち破るにはこの二人の宮里の双肩にかかっている。

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