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目指すは金メダルただひとつ!
ハーフパイプ・青野令の野望。 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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posted2009/11/23 08:00

目指すは金メダルただひとつ!ハーフパイプ・青野令の野望。<Number Web> photograph by KYODO

今年の2月にバンクーバー五輪と同会場で開催されたW杯では、1位ショーン・ホワイト(右)、2位青野令という結果だったのだが……

 2006年のトリノ五輪で注目を集めながら低調な結果に終わり、バンクーバーで雪辱を期す競技に、スノーボード・ハーフパイプがある。

 その中で、目標に金メダルを掲げる選手がいる。青野令である。

 経歴は、華々しい活躍に彩られている。愛媛県松山市出身、県内にある屋内スキー場でスノーボードに取り組んできた異色の経歴の持ち主は、'06年、15歳にしてシニアも出場するスノーボードジャパンで優勝。日本代表に選ばれると、'06-'07年のシーズンには、ワールドカップ・ハーフパイプで日本男子初となる年間総合優勝を果たす。'08-'09年のシーズンも、年間総合王者に輝き、今年1月、韓国で行なわれた世界選手権でも優勝している。これは男女を通じ日本選手初の快挙だった。

 その成績からすれば、青野本人が金メダルを目標に掲げるのも当然と言えるかもしれない。

五輪はプロの祭典!? アマの頂点に立つ青野は通用するか。

 だが、ハーフパイプの場合、他の競技とは違い、特別な事情が存在する。ワールドカップなどの成績とオリンピックが直結しないのだ。参戦してくる選手が異なるからだ。

 アメリカを中心とするプロの選手たちは、ワールドカップにはあまり出場せずエックスゲームズなどで活動し、オリンピックになると参戦してくる。プロとして活動しているだけに、技のレベルは一段高く、実力は圧倒的だ。そのため、彼らのいないワールドカップなどで好成績をあげても、オリンピックは別ものと化してしまうのである。

 前回のトリノ五輪の前もそうだった。

 '03-'04年、女子では山岡聡子がワールドカップ総合王者になり、男子では成田童夢が総合4位。五輪シーズンに入っても、山岡、成田、今井メロがワールドカップで優勝を果たし、成長著しかった國母和宏もワールドカップで連勝するなど、日本勢は好成績を残した。オリンピックでも大きな注目を集めたが、男子は中井孝治の14位、女子は中島志保の9位が最高と、力の差を見せ付けられることになった。

 それを考えれば、好成績を残し続けているとはいえ、プロ選手たちが参加するオリンピックでどこまで戦えるか、未知数の部分は大きい。

<次ページに続く>

► 【次ページ】  プロとの差を埋めるべくW杯を欠場し、練習に専念。

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