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日の丸若手3人衆よ、角界をさらに熱くせよ。 

text by

服部祐兒

服部祐兒Yuji Hattori

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posted2007/01/25 00:00

 年間6場所完全制覇、年間84勝の新記録と圧巻の強さを見せた一昨年の朝青龍。勝ち過ぎ症候群のためか、勢いは昨年前半、一瞬止まるかに見えた。

 新大関白鵬の初優勝、新入幕把瑠都の大暴れ。朝青龍独走時代が終焉を迎え、群雄割拠の戦国時代に突入か──。相撲ファンの期待は、確信に変わることはなかった。昨年後半、新時代の旗頭だった白鵬と把瑠都がまさかの大失速。他の幕内上位陣もその穴を埋められず、朝青龍は軽々と3連覇を達成、再び不動の地位を築き上げた。

 優勝回数は大横綱の仲間入りを示す20回に王手をかける19回。5年連続の年間最多勝も獲得した無敵の王者の口からは「もう、ライバルは自分自身。自分自身の心だと思っていますから」という余裕のコメントが飛び出した。気を緩めなければ、まだ当分は俺の天下とばかりに、連勝記録更新も宣言した朝青龍。今年もその壁は恐ろしく頑強で高い。

 朝青龍を筆頭に今や幕内の4分の1近くを占める外国人力士たち。今年もその勢力は拡大しそうだが、若手日本人力士の台頭なしでは、大相撲界は盛り上がらない。初場所中に成人式を迎えた稀勢の里、栃煌山、豪栄道の若武者3人衆には、今年中の大ブレイクを期待したい。

 稀勢の里は、昨年6場所すべてに勝ち越して見事三役に定着。「ぶちかまして左差し、右上手を引きつけて寄り」の型は場所毎に威力を増し続け、昨年秋場所では朝青龍を堂々と寄り倒した。その残像が頭をよぎったのか、先場所で横綱は立合い蹴手繰りの奇襲を見舞った。敗れた稀勢の里だったが、この一番はその力を横綱が認めた何よりの証となった。

 栃煌山と豪栄道は高校時代からのライバル同士で、それぞれ昨年秋場所、九州場所に相次いで十両に昇進して勝ち越し。今場所は共に幕内を狙っている。力強く当たって、両差し速攻を武器とする栃煌山、低く踏み込んで左前廻しを取ってから、多彩な攻めを見せる豪栄道。高校時代から磨きをかける型は、まだまだ進化の途上にある。均整のとれた体も魅力で、将来性は計り知れない2人。まずは稀勢の里に追いつけ、追い越せ!

 3人は揃って無類の稽古好きとして知られる。外国人力士に対する本家の意地を胸に、変わらぬ猛稽古に励んで欲しい。

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