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常勝マシンを手に入れた、中野真矢の新たな挑戦。 

text by

遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

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photograph bySatoshi Endo

posted2006/12/21 00:00

常勝マシンを手に入れた、中野真矢の新たな挑戦。<Number Web> photograph by Satoshi Endo

 カワサキから「コニカミノルタ ホンダ」に移籍した中野真矢が、11月下旬、スペイン・ヘレスで初テストを行なった。今オフ、もっとも大きな話題となった移籍であり、それだけに彼のホンダ初ライドは大きな注目を集めた。

 3年前のヤマハからカワサキへの移籍は、世界的に見れば大きな話題ではなかった。しかし、中野にとっては大きなチャレンジだった。

 「カワサキへの移籍は何もかもが初めての経験だった。あの移籍は、いろんな意味で緊張した。それに較べれば、今回の移籍はそれほどではない。しかし、新しいことにチャレンジするという緊張感は変わらない」

 この3年の間に、中野はライダーとして大きな変貌を遂げた。プロ意識が強烈に芽生えたのはもちろんのこと、低迷していたカワサキを見事トップチームの一角に引き上げた。ヤマハのあるスタッフは、「カワサキに移籍したことで中野は、間違いなく、押しも押されもせぬトップライダーになった」と、その成長ぶりを認めている。

 それは、与えられた環境でレースをしていた者が、チャンピオンになるために何が必要なのかを考え、行動を起こすことが出来るようになったからである。カワサキでは、勝つための体制とマシン造りに大きく貢献する一方、ライダーとしてスキルを上げる努力を惜しまなかった。その結果として、中野はMotoGPクラスのほとんどのチームからオファーを受け、移籍先が世界的に注目されることにつながった。

 「次に移籍するとしたら、ホンダしかないと思っていました。今回のテストの目標は、ホンダのバイクに慣れること。そしてミシュランの方向性を掴むことでした。タイムはトップには届きませんでしたが、バイクに慣れるという目標は達成出来たと思います」

 初めてのバイク、4年ぶりのタイヤという大きな変化のなか、レギュラーライダー12人が参加したテストを6番手で終えた。トップとの差、1.232秒。

 「次はこの差をいかに縮めるかですね」

 目標は最高峰クラス制覇。そのためにはホンダで一番になることが最短距離だ。勝てる武器を手に入れた、中野の新たな戦いがはじまった。

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