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夢の続きを託された、
ディープ2世が誕生! 

text by

片山良三

片山良三Ryozo Katayama

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posted2008/02/14 00:00

 初年度の種付け料が1200万円。多くの先輩種牡馬たちを押しのけて、この部門でもいきなり日本一の座についたディープインパクト(牡6歳、父サンデーサイレンス)。それでもこの馬のDNAが欲しいと思った人たちには高くなかったようで、半年足らずのシーズン中に申込みは引きも切らず、最終的に206頭もの繁殖牝馬たちとディープインパクトは交配され、うち190頭が受胎した。1回の種付けで受胎確認となるほうがむしろ稀なので、単純計算でほぼ400回以上の「仕事」をこなしたことになる。全馬が無事に産まれると、初年度だけで23億円もの稼ぎ。51億円という巨額のシンジケート募集が、瞬間的に満口になった理由がよくわかる。

 1月9日に北海道新ひだか町三石の鳥井牧場で長女(母ロングディライト、その父ミルジョージ)が産声をあげると、さっそくマスコミが殺到した。「ディープ効果」がまだ続いていることに産地全体が驚きの声に包まれ、大いに活気づいた。

 ディープインパクト自身が小柄だったことから、産駒もサイズ的に物足りないのではないかという懸念があったが、長女は十分な大きさに恵まれた。筆者も早速飛んで見に行った一人だが、皮膚が薄く全体に「気品」を感じさせる素晴らしいデキ。マスコミだけでなく、馬主や調教師も多く訪れてこれを絶賛した。生後1週間ほどで、相場よりもはるかに高い金額(推定3000万円)で売買契約が完了した。

 19日には長男も誕生した。日高町の下河辺牧場のそれは、ブラジルでG?を3勝して輸入されたビーフェアー(父ファストゴールド)から産まれた、父母合わせてG?10勝という超良血。こちらも文句なしのデキだそうで、牡は牝の倍以上というのが通り相場なだけに、その値段はセリ以外では折り合いがつかないのではないかと思われる。

 7月のセレクトセールには、多くのディープインパクトジュニアたちが上場されるはずだが、現役時代の熱狂が再び巻き起こるのは間違いのないところ。牡馬なら、リザーブ価格(上場者が、それ以下では売らないと決めた金額)は5000万円を下らないと予想されている。ニッポンの競馬を背負って立つのはやはり「彼」しかいないようだ。

■関連コラム► <証言構成> ディープインパクト 血に託した夢。 (07/10/18)
► JRAの体質も変えたディープインパクト。 (05/09/29)

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