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ヒールの素質十分、
諏訪魔の奮起に期待。 

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門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

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photograph byEssei Hara

posted2008/02/28 00:00

ヒールの素質十分、諏訪魔の奮起に期待。<Number Web> photograph by Essei Hara

 高齢化社会はリングの上にも押し寄せている。あのスピニング・トーホールドの名手ドリー・ファンク・ジュニア(67)が復活するのだ。3月1日、全日本の東京・両国国技館大会で引退記念試合を行い、最後の弟子、西村修と組んで、天龍源一郎、渕正信組とタッグマッチで対戦する。確かに昭和プロレスを彷彿とさせるレトロなカードだが、やはり武藤・全日本のバトルの本線は3冠ヘビー級選手権試合。今回は王者佐々木健介に小島聡が挑むが、2・11後楽園ホールで健介オフィス自主興行第3弾も成功させた健介は勢いに乗っている。10・18代々木大会で川田利明を破って以来2度目の防衛を狙う。

 一方の小島はTARU率いるヒール軍団VM入りして初のベルト挑戦。'06年7月、太陽ケアに敗れて以来1年半ぶりの王座奪回戦だ。春の本場所“チャンピオンカーニバル”を間近に控え、頂点対決にふさわしい好カードではあるが、残念なことに二人とも新日本の出身。筆者的には全日本生え抜きのチャレンジャーが出てきてほしかった。

 そこで奮起を期待したいのは、赤毛の諏訪魔(32)。ジャンボ鶴田と同じ中大レスリング部出身で、ノアの森嶋猛と並ぶ豪快なバックドロップの使い手だ。プロ転向して5年目、チャンピオンカーニバル準優勝止まりでは困る。

 '06年1月にVM軍入りして大化けした諏訪魔。せっかく大型ヒールとして実績を作ったのに、今年1月にはVM軍離脱、即武藤とシェークハンドでは、あまりに緊張感が欠けている。日本のマットには上田馬之助以来、本格派のヒールは現れていない。ぜひ一匹狼のヒールとして、チャンピオンカーニバルを制覇し、その勢いに乗って健介×小島戦の勝者に挑戦してほしいものだ。

 他に興味深いのは右手舟状骨骨折から復帰した世界ジュニアヘビー級王者中嶋勝彦のファイトだ。シルバー・キング(メキシコ)との4度目の防衛戦は、昨年の代々木大会と同一カード。無効試合でベルト預かりとなった因縁の決着戦となるが、3月11日に20歳になる勝彦のさわやか防衛を望みたい。

 このビッグマッチの翌2日は、ノアの日本武道館大会が控える。観客動員数でも注目される全日本の両国決戦である。

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