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新年早々、重い使命を背負った中邑真輔。 

text by

門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

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photograph byEssei Hara

posted2008/01/31 00:00

新年早々、重い使命を背負った中邑真輔。<Number Web> photograph by Essei Hara

 テクニシャン永田裕志が渾身の左ミドルキックを放つと、カート・アングルは素早くキャッチ。そのまま永田の足首を極めてあっという間にタップを奪った。地力に勝るIWGP3代目ベルト保持者アングルの貫禄勝ちだった。

 一方、王者棚橋弘至vs.挑戦者中邑真輔のIWGPヘビー級選手権試合は、猛烈なラリアット合戦に打ち勝った中邑が立て続けに得意のランドスライドを見舞って23分8秒、逆転勝ち。4年ぶりの王座返り咲きを果たした。

 米国の団体TNAとの対抗戦と銘打った新日本の1・4東京ドーム「レッスルキングダム?」。ベストバウトを競り合ったメインの2大カードは実に見ごたえがあった。久しぶりに切磋琢磨したプロレスラーの熱い息遣いが感じられた大会だった。不満が残るのは、2万7000人(主催者発表)という大会史上最低の観客動員数。昨年と違って武藤・全日本との合同興行ではない。業界のブランド「新日本」としての営業努力がもう少しほしかった。

 さて、一夜明けの5日。新日本はドーム大会の結果を受けて記者会見。2月17日、両国国技館で行われる予定のタイトルマッチを、3代目ベルト保持者アングルと2代目保持者中邑とのIWGPヘビー級王座ベルト統一戦とすることを発表した。この試合でアングルが勝てば第46代王者として認定され、中邑が勝てば初防衛となる。大会前、「絶対にアングルの王者は容認できない」と強い態度だった菅林直樹社長も、試合後は次のように語っていた。

 「ミスターIWGPの永田選手を倒したからにはアングル選手を認めざるを得ない。本物のベルトを失うリスクはありますが、中邑選手に期待して統一戦を行います」

 結局、新日本側がTNAに一歩譲った形で、'06年7月にブロック・レスナーがベルトを持ち逃げして以来ねじれていたIWGPのベルト問題は、一応の決着をみることになった。

 新日本の命運を託された新王者中邑の使命は重い。「IWGPはひとつ。自分にはアングル選手にはない若さとスピードがある」と必勝を誓っていたが、巻き返すであろうライバル棚橋と共に創立36年目の明るい未来を構築してほしいものだ。

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