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大畑大介もついに復活。トップリーグ開幕へ。 

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大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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photograph byNobuhiko Otomo

posted2008/09/04 00:00

大畑大介もついに復活。トップリーグ開幕へ。<Number Web> photograph by Nobuhiko Otomo

 「桜のジャージーを、また着たいですからね」

 大畑大介は、笑みを浮かべてそう言った。涼しい風が吹き抜ける北海道・網走。昨年8月、右アキレス腱断裂の大ケガを克服してたどり着いたフランスW杯を目前にしながら今度は左の同じ箇所を断裂。W杯を棒に振り、国内シーズンからも姿を消していたテストマッチ世界最多トライ記録保持者は、網走の夏合宿から神戸製鋼のチーム練習に合流していた。

 「ジャパンにまた選ばれたくて、リハビリもトレーニングもやってきたんですから。トップリーグでいいプレーを見せれば、自ずと結果は出ると思う」

 リハビリ中には、同齢でもある日本代表主将の箕内拓郎や、同ポジションで鎬を削ってきた小野澤宏時から「早く代表に帰ってきてくれ」というメッセージも届いた。無論、本人もそのつもりだ。

 「僕は桜のプライドを誰よりも強く持っているつもりだし、現役を続ける以上は次のW杯が目標。去年のW杯はテレビで見てて、自分がそこにいないことが口惜しかったし、それで自分の気持ちも分かった。この春のジャパンを見てても、一緒にプレーしたいと思いましたから」

 奇しくも神戸では、元木由記雄も昨年12月に右アキレス腱を断裂。日本代表最多キャップホルダーと世界最多トライ男が揃って同じ箇所を傷め、同じ年に同じチームで復活を目指している。

 「ラグビーから離れてた分、今は新鮮な気持ちで楽しくやれてる。そう考えるといいケガだったかも」と元木。平尾誠二総監督も「2人とも(開幕には)間に合うと思うし、こっちもそのつもりでやってます」と、両雄の復活は計算に入れている。

 トップリーグは今季から外国人枠を3に拡大。サントリーには世界最多キャップ139を誇るワラビーズ元主将のグレーガン、ヤマハにはオールブラックス元主将のソーンなど大物が続々来日し、ピッチ上は多国籍化がさらに進みそうだが、大畑は言った。「日本人がもっと頑張らないとアカンですね」。

 春は日本人選手の少ない日本代表が物議を醸した。強豪国で鳴らした猛者たちの来襲は、ジャパン戦士が世界と戦う力をつけるチャンスと受け止めなければ。

 シーズン到来。帰ってきた英雄は、北の大地で、そんな覚悟を見せてくれた。

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