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関東学院が出稽古へ。秋に向けて活動本格化。 

text by

大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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photograph byAki Nagao

posted2008/08/07 00:00

関東学院が出稽古へ。秋に向けて活動本格化。<Number Web> photograph by Aki Nagao

 「みんなラグビー好きというか、結局そういう身体なんですかね」

 心なしか硬かった土佐誠の顔は、そう言ったとき少し柔らかくなった。

 7月11日。東京都世田谷区にあるリコーブラックラムズのグラウンドを、関東学院大ラグビー部が訪れていた。20分ハーフで行われた試合形式の練習。昨年11月の大麻事件以来、表舞台から姿を消していた前大学王者にとって、相手と身体をぶつけてボールを奪い合う激しい場所に立つのは、昨秋以来8カ月ぶりだった。

 「15人での練習もずっとできなくて、今日もラグビーらしい動きは出なかった」

 “試合”後、土佐主将は渋い顔で振り返ったが、本人の動きは言葉通りではなかった。印象的だったのは後半の立ち上がり。相手選手にタックルした土佐は、外にパスされたボールを追って次の選手に連続タックル。忠実で貪欲で、ブランクを感じさせないそのプレーについて尋ねると、返ってきたのが冒頭の「ラグビー好きな身体……」という言葉だったのだ。

 部が活動を再開したのは今年4月。しかし関東大学連盟(リーグ戦グループ)の要請を受け、全体練習・対外試合の自粛は6月末まで継続。練習は個人メニューに限られていた。

 「20分ハーフでもキツかった。久しぶりに運動したというか……フィットネス練習はしてきたけど、ただ走るのと、人とコンタクトして走るのはだいぶ違う」

 それでも光る場面は少なくなかった。土佐のタックルに続けとばかり、ブレイクダウンでは全員がひるまずチャレンジ。相手ボールもたびたび奪い、後半5分にはFWのモールでトライもあげた。

 「良かったのはあのモールだけ。ボールを持ったときの判断が全然できてない」

 桜井勝則監督は顔をしかめる一方「あれだけディフェンスできれば」と収穫も口にした。ただし、「今はまだ、個々が以前の財産でプレーしてるだけ。夏合宿で上乗せしないとシーズンは厳しくなる」。今季は新ルールも導入され、消化すべき材料は例年以上に多い。

 「本当のスタートラインは夏合宿。そこでどんな試合をして、そこからどう修正して秋に繋げていけるか」(桜井監督)

 試練の夏、菅平では早明慶法の4校と順に対戦する。ライバルたちは、前王者にどんな復帰祝いをしてくれるだろう。

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