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青木功、63歳が放つ、“自然なゴルフ”の貫禄。 

text by

三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

PROFILE

posted2006/01/12 00:00

 「自分の娘よりも若い藍ちゃんと一緒にプレーするんだもの、こんなに楽しいことはないよ。ゴルフは年齢問わず一緒に戦えるゲームなんだと改めて思った。来年から藍ちゃんは、米女子ツアーで戦うわけだけど、これからがほんとうの意味で自分のゴルフを磨いていく時期になる。まあ、23歳ぐらいまでにそれが作り出せれば最高じゃないかな」

 国内プロゴルフの男女、シニアプロによる対抗戦、日立3ツアーズ選手権。青木功は宮里藍とともにプレーした感想を嬉しそうにそう語った。

 1942年8月31日生まれの63歳。'04年に日本人で2人目となる世界ゴルフ殿堂入りをしたが、いまもなお米国のチャンピオンズ・ツアーで戦い続けている。大会の2日前、その青木にインタビューをする機会を得た。

 「ちょうど50歳の誕生日がくる直前に、シニアツアー(現・チャンピオンズ・ツアー)に出る資格があるよと言われて、だったら出てみようかなという軽い気持ちでツアー参戦したんだ。それからもう13年過ぎているんだけど、そんなに長く戦っているという意識はないなぁ。毎日、自分のゴルフが出来たか出来なかったかの繰り返し……よーし、明日はこういうショットをしようとか、こういうゲームをしていこうとか、そういう気持ちでやっているからね」

 もちろんボールを飛ばす飛距離では、今は若い選手に敵わない。でも、それで感傷に浸ることはないという。

 「ゴルフは“上がってナンボ”のスコアを競うゲームだからね。テクニックならまだ負けないし、若い選手が飛ばしたら、よーし、見てろよーって自分も飛ばそうとする気持ちがある」

 言葉も肉体も年齢を感じさせない青木。話のテンポ、身のこなし、プロポーションには、昔と変わらぬトップアスリートのオーラがある。

 「いろいろ勉強させてもらいました。青木さんの周りだけ時間が3分の1くらいのスピードでゆったりと流れている感じ。こっちがせかせかゴルフをしているように思えてくるんです」

 宮里は青木のプレーをちょっと驚いたようにそう語っていた。ゴルフに向き合う泰然自若な姿勢に、20歳の心は大きく動かされたのだ。

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