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体操世界選手権、女子10代トリオが挑む。 

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藤山健二

藤山健二Kenji Fujiyama

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posted2007/09/06 00:00

 体操の世界選手権が9月1日から9日までドイツのシュツットガルトで行われる。団体総合は来年の北京五輪予選を兼ねており、上位12チームに北京への切符が与えられる。ライバルの中国と世界一の座を争っている日本の男子は問題ないが、女子は微妙だ。昨年の世界選手権(デンマーク・オーフス)では予選12位で上位8チームによる決勝進出を逃した。昨年と同じ成績なら'96年アトランタ以来3大会ぶりの五輪出場が決まるが、この一年で他国も力をつけており、日本にも更なるレベルアップが求められる。そんな日本女子の切り札として期待されているのが、14歳の中学3年生、鶴見虹子(朝日生命ク)だ。

 鶴見は身長138.5cm、体重32kgと小柄で、本人も「よく小学生と間違えられるんです」と笑う。だが、いざ演技が始まると、小さな体は一気に大きくなる。全身をピンと伸ばし、姿勢の欠点を少なくすることで大柄な選手にも負けない堂堂とした演技を見せる。心配なのはメンタル面で、ゆかでは緊張のあまり「泣いているような顔になるから点が出ない」(塚原千恵子女子監督)と指摘されたが、直前の全日本ジュニア選手権ではあどけない笑顔を見せて関係者を安どさせた。

 今回の女子チームには鶴見と同学年で14歳の山岸舞と16歳の小沢茂々子(ともに戸田市スポーツセンター)もいる。いずれも昨年の世界選手権には年齢制限で出場できなかったが、今回は晴れて大舞台への出場権を手にした。年齢が若いだけに一つ間違えばミスを連発する危険性はあるが、逆に未知の魅力もある。“10代トリオ”の活躍に注目だ。

 前回3位の男子は、再び世界の頂点に立てるかどうかが最大のポイント。来年の北京では地元中国に有利な採点となる公算が大きいだけに、前哨戦の今回は何が何でも勝っておきたいところ。そのためには、やはりエース冨田洋之(セントラルスポーツ)の頑張りが必要になる。今季は右ひじや右肩、腰痛など故障続きで出遅れ、試技会でも得意のつり輪や鉄棒で珍しくミスを連発した。調整不足は否めないが、そこは五輪や世界選手権など大舞台の経験が豊富なベテランだけに、本番にはきちんと合わせてくるだろう。団体総合はもちろん、ぜひ個人総合でも金メダルを獲ってほしいところだ。

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