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トランポリン男子個人、上山容弘が世界3位に。 

text by

藤山健二

藤山健二Kenji Fujiyama

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photograph byTamon Matsuzono

posted2007/11/29 00:00

トランポリン男子個人、上山容弘が世界3位に。<Number Web> photograph by Tamon Matsuzono

 カナダのケベックシティで行われていたトランポリン世界選手権の男子個人で、日本の上山容弘(大体大大学院)が見事に銅メダルを獲得した。上山の難度点は決勝に進出した8人の中では一番低かったが、持ち前の安定感でカバー。確実に10回の演技をこなし、演技点では2番目の高得点をマークするなど40.50点で3位に食い込んだ。日本トランポリン協会では事前に「世界選手権でメダルを獲得した者を北京五輪代表に内定する」と決めており、上山はメダルと同時に念願の北京切符も手にした。

 最近ではダイエットエクササイズとしても人気のトランポリンは、'00年のシドニー五輪から正式採用された。日本での歴史は意外に古く、'72年4月に日本協会が設立され、同年の第7回世界選手権(西ドイツ)に早くも初参加を果たしている。

 現在23歳の上山は、日本協会の競技部長を務める父・剛さんの影響で3歳からトランポリンを始めた。大阪・日根野高3年の時に出場した全日本選手権で初優勝。アテネ五輪出場が有望視されたが、選考会を兼ねた'03年の世界選手権で予選落ちし、代表の座を逃した。しかし、雪辱を期した'05年の世界選手権で銀メダルを獲得。昨季はワールドカップ8戦中5勝を挙げる大活躍で、一躍日本のエースとなった。

 その実力が認められて今回は国内の選考会免除で世界選手権代表となったが、反発する周囲の声もあり「期待を裏切ったら何を言われるか」という重圧もあったという。だが、結果は意地の銅メダル。実力で周囲の反発を封じ込んだ。

 このまま行けば当然、北京では金メダルが期待されるが、そのためには今回個人優勝を飾った葉帥を始めとする中国勢を倒さなくてはならない。個人戦の前に行われた団体戦でも、日本はやはり中国に敗れて2位に終わっている。五輪は個人戦のみで争われるが、採点競技では地元に有利な採点が行われることが多く、北京で中国勢を破るのは至難の業だ。もちろん、本人もその辺は先刻ご承知で、表彰台から降りると「中国が強いので、これからはもっと演技の完成度を上げていかないと」と表情を引き締めた。持ち前の安定感に、爆発力をどう加味していくか。金メダルを取るためにやるべき事は、まだまだたくさんありそうだ。

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