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ハミルトンvs.マッサ、
2強対決になった理由。 

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今宮純

今宮純Jun Imamiya

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photograph byHiroshi Kaneko

posted2008/11/06 00:00

ハミルトンvs.マッサ、2強対決になった理由。<Number Web> photograph by Hiroshi Kaneko

 やはり今年も最後までもつれた。中国GP上海決戦に完勝したL・ハミルトンが94点として、2位に入った87点のF・マッサを7点リード。11月2日の最終戦ブラジルGPが'08年のドライバーズチャンピオン決定戦となった。マッサにとってはホームGPでの“最終決戦”、数字上逆転の可能性は小さいとはいえ、ブラジルでは故A・セナ以来の王者誕生なるか、と久々に盛り上がっている。

 「こんなに低い得点のチャンピオン争いなんて」と嘆くのは、シンガポールと日本GPを連覇、ルノーで終盤に元王者の実力を示したF・アロンソだが、全く同感だ。'07年K・ライコネン110点、'06年アロンソ134点、'05年アロンソ133点、'04年M・シューマッハ148点。ハミルトンは最終戦で勝っても104点で、近年のシーズンではランク2位にも劣る獲得点数でしかない。

 今季はハミルトンもマッサもミスが多く、またペナルティー対象プレーが目立った。それでも〈2強対決〉になったのは、それ以上に他に問題があったからだ。前王者のライコネンはマシントラブルが多発し、フェラーリ・チームが次第にマッサ好みのセッティングに傾いたことで12戦も勝てない状況が続いた。BMWのR・クビサはミスのない走りによって前半戦は一時ポイントリーダーに立ったものの、チーム側はランク3位確定で目標を'09年に振り向けてしまった。前述のアロンソは後半になってマシンの戦闘力が整備され、秋には最多得点を挙げたが時すでに遅かった。結果的に2強の最速マシンを与えられたふたりが残ったというわけだ。

 中速タイプのコースであるブラジルではフェラーリもマクラーレンと対等のスピードを引き出せるだろうが、マッサが1位の10点を取っても、ハミルトンが5位で4点を追加すれば優勝が決まる。つまり昨年のような大ミス、あるいはトラブル、リタイアをおかさずに“完走狙い”に集中できれば、23歳の最年少王者誕生となるのだ。

 地元マッサにはホームGPで熱狂的なファンがいる。サッカーでもそうだが、かえってそれがプレッシャーにならなければいいが。サンパウロではあのセナですら重圧に苦しんだ。ふたりの精神力の闘いになるだろう。

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