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諏訪魔のCC制覇で
世代交代は完成するか。 

text by

門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

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posted2008/05/01 00:00

 いつも筆者のV予想が外れるチャンピオン・カーニバル。今年は待望の諏訪魔がきた。全日本マットにふさわしい大型チャンピオンを予感させるフィナーレだった。

 恒例となった後楽園ホール5連戦。4月9日の決勝戦は満員の札止め。全日本コールが沸き起こるほどの最高のムードだったが、何と言っても対決構図が良かった。決勝での諏訪魔の相手は新日本の看板、棚橋弘至だったのだ。諏訪魔は必殺のラストライドで棚橋を沈め、初優勝を飾った。デビュー3年5カ月、中大レスリング部の大先輩ジャンボ鶴田を抜く史上最速のV記録である。

 “春の本場所”を制した諏訪魔は、その勢いに乗って29日、名古屋・愛知県体育館で3冠ヘビー級王者佐々木健介に初挑戦する。

 チャンピオン・カーニバル公式リーグ戦、諏訪魔と健介は同じBブロックだった。2日目の6日に2人は激突。諏訪魔は健介の逆一本背負い、ラリアットの猛攻を耐え抜くと、得意のバックドロップで反撃、腕ひしぎ逆十字固めやヒールホールドで健介をギブアップ寸前に追い込む死闘を演じた。価値ある時間切れ引き分け。この戦いで健介恐れるに足らず、の手応えをつかんだことは確かで、5日間の短期決戦を制してスタミナにも自信がついたはずだ。

 健介は現在フリーとはいえ新日本育ちの外敵。また、'05年のデビュー当時、アゴの骨を折られるなど、さんざん叩かれ鍛えられた相手。願ってもない恩返しのチャンスだろう。一昨年の太陽ケア以来、久しぶりに生え抜きの選手が3冠ヘビー級のベルトを巻きそうな気配である。

 他団体を見渡すと、新日本のIWGPヘビー級王者中邑真輔、ノアのGHCヘビー級王者森嶋猛らエース級は諏訪魔と同世代だ。蝶野、武藤、三沢らの時代は終わりを告げ、ようやく彼らの時代がやってきたが、筆者に言わせれば、遅すぎたくらい。新しい血こそ、プロレス復興の担い手なのだ。

 こうしたなかで4・27大阪府立体育会館、IWGP王者中邑の挑戦者に全日本のトップ武藤敬司が決まった。中邑には「時代を後戻りさせないでね」と言いたい。若いファンと共に、3度目の防衛を願っている。

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