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王子、岡田かずちかは5番勝負で男になるか。 

text by

門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

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posted2008/05/29 00:00

 「えっ、武藤がチャンピオンだって!?」

 これほどショックを受けたタイトル移動劇はない。

 ほかならぬ、4月27日に大阪府立体育会館で行なわれた王者中邑真輔vs.挑戦者武藤敬司のIWGPヘビー級選手権試合のことだ。

 筆者は当日、ノアの会場である東京・日本武道館にいたが、その取材現場で大阪の試合結果を聞かされ、愕然となった。

で3度目の防衛戦となる中邑に「時代を後戻りさせないでね」とエールを送ったばかりだった。中邑は28歳。カート・アングルを破ってIWGPのベルトを統一した若きリーダーだ。勝てると信じて疑わなかった。それが17歳も年が上の全日本のトップに22分34秒で逆転負けとは……。なんともやりきれなかった。この日、かみさんと一緒に飲んだビールはいつになく苦かった。

 「俺、何のために棚橋や中邑を応援してきたんだろう」。帰りの横須賀線でも、こうボヤかずにはいられなかった。

 そんな新日本マットに明日を担うスター候補生が現れた。昨年7月にウルティモ・ドラゴンの主宰する闘龍門を卒業、新日本に入門して2年目となる岡田かずちかだ。4月12日の埼玉県蓮田大会で本格デビューを果たした。

 岡田は'87年11月8日生まれの20歳。愛知県安城市出身。16歳でメキシコに渡り、'04年8月29日、ネグロ・ナバーロ戦ですでにデビューしている。191cmの長身で体重は90kgを越えたばかりで、年内には100kgを越えるくらいになっているだろう。甘いマスクのイケメンで、早くも若い女性ファンの目にとまり、プロレス王子と評判をとる人気ぶりなのだ。

 新日本では5月のZeppシリーズで「岡田かずちか5番勝負」を企画、この大型新人をトップ・イベンターに育てようと懸命だ。対戦相手は後藤洋央紀、中邑真輔、田口隆祐、獣神サンダー・ライガー、金本浩二と手ごわい先輩ばかり。

 当の岡田は、「5戦全勝して、武藤敬司に挑戦し、IWGPのベルトを持ち帰る」と頼もしい。野人・中西学もタイトル挑戦をブチ上げるなど、ベルト奪回の動きも活発になってきた。

 久々に現れた大型のホープ。怪我さえしなければ、8月のG1出場も見えてくる。これからの活躍が楽しみだ。

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