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天山広吉「G1」優勝!でもその時会場は……。 

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門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

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photograph byEssei Hara

posted2006/08/31 00:00

天山広吉「G1」優勝!でもその時会場は……。<Number Web> photograph by Essei Hara

 '06年の夏を制したのは、天山広吉(35)だった。リーグ戦の試合形式で初の完全優勝となった。

 8・13東京・両国国技館のG1クライマックス最終戦で天山が全日本の小島聡(35)をオリジナルの必殺技TTDで沈め2年ぶり3度目のVを達成。猛暑に強い「レッド・ブル」を見せつけてくれた。

 しかし、終わりよければすべてよし、という訳にはいかないのがサイモン・ケリー猪木社長体制下の新日本なのだ。最終戦当日の観客動員は主催者発表で満員の1万1000人。が、どう贔屓目に見ても九分の入り。両国・初日の12日は7800人の発表。とはいっても六分の入り。両国3連戦、5連戦を超満員で飾った“闘魂3銃士”揃い踏みの時代と比べたらあまりにも寂しい会場風景だった。

 しかも大会の常連だった藤波辰爾、西村修が抜け、2度優勝の佐々木健介もいない。'91年の第1回大会からG1を引っ張ってきた夏男・蝶野正洋(42)が左ヒジ手術から2カ月ぶりの復帰という明るいニュースはあったが、公式戦出場はなし。天山vs.小島の優勝決定戦の試合内容はよかったものの、第1回大会から見ている者にとっては「新日本衰えたり」と実感させられた大会であった。

 ともあれ、第3世代(永田、中西らを含む)の天山が優勝したことによって新たな戦いが始まる。ターゲットにされるのは7・17札幌・月寒ドームにおけるIWGPヘビー級王座決定トーナメントを制した新王者棚橋弘至(29)。前王者B・レスナーの総合格闘技進出によるドタキャンの一件が絡んだタイトル争奪戦だっただけに、ベルトを巻いても“暫定王者”のイメージがついてまわる。

 渦中の棚橋は、肝心の公式戦でG・バーナード、小島に敗れ2勝2敗。V至上命令のかかったG1で決勝トーナメント進出どころか予選落ち。弱い棚橋を曝け出し“暫定”というマイナスイメージを払拭できなかった。

 新シリーズの開幕は9・3後楽園ホール。初防衛戦の予定は9・24の大阪府立か、10・9の両国だろう。棚橋には、猛牛・天山潰しという課題が与えられた。トップ争いは海外修行中の中邑真輔が帰国すれば、また一段と熱くなる。失地回復の担い手として棚橋、中邑の活躍をじっくり見守っていきたい。

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