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【動画】「留学生を特別扱いしないはずが…」大東文化大学・真名子監督が語るピーター・ワンジルへの愛と葛藤…“新星”棟方一楽は「素朴で純粋で天然な少年」《箱根駅伝》

2024/12/14
2025年1月2、3日に開催される第101回箱根駅伝。Numberが注目する出場校の監督を取材する「駅伝監督」シリーズに、今年6月に続いて大東文化大学・真名子圭監督にご登場いただきました。就任2年目の昨年度は2年連続で予選会をトップ通過し、総合10位と9年ぶりにシード権復活。低迷していた母校を躍進させる手腕に注目が寄せられています。急成長した選手の名前、選手との理想の関係性や、箱根路で表現したいことについて、50分たっぷりとお話をうかがいました。

「練習はできていたので自己ベストは大きく超えてくるかなと思っていましたが、正直2分は切れないかなと思っていたんですよね。3年生の入濱(輝大)にも勝って、1分40秒を切ったのはいい誤算でした」


2022年に就任した真名子監督。仙台育英を率いた時代には都大路を制覇 photograph by Shigeki Yamamoto
2022年に就任した真名子監督。仙台育英を率いた時代には都大路を制覇 photograph by Shigeki Yamamoto

 今季最大のサプライズは?という質問から始まったインタビュー。真名子監督は迷わず、11月の上尾ハーフで2年生の棟方一楽選手が1時間01分38秒というU20日本記録を樹立したことを挙げました。

 青森県出身の棟方選手は高校時代、全国大会への出場経験はありません。真名子監督は知人の紹介で、青森の記録会を現地まで足を運んで観に行ったのだそう。そこでの走りにロードへのポテンシャルを見出し、「ゴールする前にこの子は獲ろうと決めました」と振り返ります。

 指揮官から見た棟方選手は「素朴で純粋で天然な少年」。どんな指導も素直に聞き入れる性格で、その真面目さは「今でも挨拶する時は90度に腰を曲げるほど」だといいます。駅伝初出走となった全日本は5区で4人抜きの快走。素直な性格ゆえの色んなものを吸収していく素質に、いわば“成功体験”が加わったことで、飛躍的な成長を遂げているようです。

 上尾は「仮想1区」として臨んだという棟方選手。箱根ではどの区間に起用されるのでしょうか。また、チーム内では“愛されキャラ”という彼の天然エピソードも明かしてくれました。

ピーターを特別視して過度な期待をかけていたのか

 そして、12月10日に発表されたチームエントリーでは、4年生のピーター・ワンジル選手が外れました。全日本6区では区間16位と失速。真名子監督はレース後に「いくら練習ができていたとしても、次の駅伝では外さなければいけないかもしれない」と語っていました。

「彼自身にベストパフォーマンスをさせてあげられない理由をずっと考え込んでいました。もしかしたら、監督として『うちは留学生だからといって特別な扱いはしない』と言っておきながら、どこかでピーターを特別視して過度な期待をかけていたのかもしれません」

前回の箱根駅伝でも失速したピーターは仙台育英時代からの教え子
前回の箱根駅伝でも失速したピーターは仙台育英時代からの教え子

 前回のインタビューでも、留学生ランナーが抱えるものの大きさをじっくり説明してくれた真名子監督。仙台育英時代からの教え子であるピーター選手に苦渋の決断をするまでの背景についても率直に語ってくれました。

 動画ではほかにも以下のようなことを聞いています。

  • 「強い選手に…」棟方選手の天然(?)エピソード
  • 箱根での棟方選手の起用法は?
  • 全日本大学駅伝予選会後に生まれた「危機感」
  • 「ピーターを外しても…」真名子監督が正木優成主務を通して聞いたこと
  • 期待する3人の選手とは?
  • 「山の大東」の5区・6区戦略。戦える選手は育っている?

 教え子たちから「兄貴分」として慕われている真名子監督。選手との関係づくりで意識していることなどを聞くとその人柄が感じられました。インタビューでは、真名子監督ならではの言葉で、チームや各選手の現況を語っています。ぜひご覧ください。(11月29日取材)

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photograph by Satoshi Wada

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