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日本の強化が進まないあまりにも単純な理由。

2009/03/08

 今年の4大大会第2戦、全仏が真っ盛りである。赤土のコートで戦われる大会は、見た目の華やかさとは違い非常にタフだ。球足が遅く、ポイントを決めるためにすべての技術が要求される。近年は国内で土のコートが激減しており、日本選手にとっては最も苦手なサーフェスとなっている。

 '70年代まで、国内のテニスコートといえば「土」だった。数々のデ杯が行われた今はなき田園コロシアム。全日本の会場でもあったうつぼテニスセンター。すべて土のコートだった。しかし、'80年代になり、高度成長経済とテニスブームの中、民間テニスクラブが乱立した。経営的に見れば、土のコートは、常に手入れをしなくてはならず維持費が大変だ。大半のクラブで、メンテナンスの容易さと効率の高さで、ハードコートが採用された。今の日本選手は、ほとんどがハードコート育ちである。

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photograph by Hiromasa Mano

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