30年以上の歴史を誇るジャパンオープンの女子が消滅する!? 突飛な話のようだが、女子が存続の危機にさらされているのは現実である。WTA(女子テニス協会)が管轄する世界ツアーの変革のあおりを受け、減らす大会の対象となっているのだ。主催の日本テニス協会は続行の意志を示しているが、WTAは存続をなかなか認めようとしていない。
昨年、ツアーの大会は、トップ選手のケガと疲労で、欠場の嵐に見舞われた。統計によると、トップ10選手が最高レベルの大会に出場を約束したのに欠場した回数は、一昨年に比べると倍以上になった。シャラポワやウィリアムズ姉妹らスター選手の動向は、ツアーの成功に大きく影響を与える。危機感を募らせたWTAは、'09年をめどに、シーズンの短縮、年間大会数を減らすこと、トップ選手が義務づけられた出場大会数を減らすことなどを決めた。具体的には、現在、11月に終了していたシーズンを10月に終える。賞金総額を基準に1から4のレベルに分かれている大会を「A」と「B」の2段階に簡略化し、4大大会を除く総大会数を58から52に減らす。アジアは、北京五輪開催決定をきっかけに中国の躍進が続き、大きな大会は中国の独占状態。日本は見向きもされていない。'09年からは、北京で賞金総額が最低でも400万ドルの女子大会開催が決まった。
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photograph by Hiromasa Mano