松井秀喜曰く「メジャーで最も打ちにくい投手」である。最速95マイルを計時するツーシーム、フォーシーム、カッターのファストボール系に、大きく曲がり落ちるナックルカーブと、シャープに落ちるスプリッター。この5つの球種を抜群のコントロールで投げ分けることができるのだから、ブルージェイズのエース29歳のロイ・ハラディを球界ナンバーワン投手として挙げる選手は少なくない。
実際、3年前には22勝をマークしてサイ・ヤング賞にも輝いている。だが、印象度は薄い。本拠地がカナダということもあるが、それ以上に本人がメディアへの露出を好まないことが影響しているようだ。昨年、前半戦に12勝をマークして、オールスターの先発投手に選ばれた。結果的には、直前の試合で打球を左足首に受けて骨折。夢の球宴を欠場したどころか、シーズンを棒に振ってしまったのだが、そのときもオールスターに関しては「メディアに注目されなくてよかった」と、周囲に漏らしたという。
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photograph by Yukihito Taguchi