稽古場横綱の汚名を返上した。稽古場では大関陣を相手に無類の強さを発揮するが、本土俵では考えすぎてずっと関脇止まり。もはや大関の地位に見放されたと思われていた琴光喜が、地元名古屋の大観衆に後押しされ、やっと本来の地力を発揮した。千秋楽まで朝青龍と優勝を争い、最後に力尽きたものの、横綱1人を倒して13勝。過去3場所通算35勝を挙げ、文句なしで大関昇進を決めた。年6場所制となってから、最高齢の31歳3カ月で昇進。一昨年の11月に定年退職した先代の佐渡ヶ嶽親方は、現役時代のしこ名「琴櫻」を譲りたいとラブコールを送った。親方も横綱昇進最高齢記録保持者(32歳1カ月)ゆえ、琴光喜の姿と昔の自分の姿が重なったに違いない。
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