今年初の世界ヘビー級タイトルマッチは、この階級の飛びぬけたスター不在の現状を象徴するような、ヤマ場のない試合だった。3月18日米アトランティックシティで行われたWBCタイトル戦は、王者ハシム・ラクマン(33)がベテランのジェームス・トニー(37)と12回を戦って引き分け防衛。一撃でレノックス・ルイスを眠らせたラクマンの強打は不発に終わった。一方、ミドル級王者から体重を上げてきた挑戦者もナチュラルなヘビー級相手では体負けし、いつもの老獪な攻防技術を十分に発揮できないままだった。
公式スコアはマジョリティ・ドロー。もし最終回トニーがポイントを挙げていれば、2―1判定で勝ち、4階級制覇を達成していたことになる。ややラクマンに分があったかには見えたが……。
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