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フィリーズを牽引する 193cmの長身左腕。

2009/03/08

 今シーズンは40歳代の超ベテランの活躍が目立つ一方で、将来のメジャーを背負うことを期待される若手の台頭も目を引く。その傾向は先発投手に特に顕著で、先ごろ開催されたオールスターゲームの先発陣からは常連が姿を消し、40歳のジョン・スモルツ(故障辞退)以外、全員が20歳代だった。しかも初出場は11人中6人。世代交代の波は確実に訪れているとみていいだろう。

 その代表格のひとりが、23歳のコール・ハメルズ(フィリーズ)だ。

 「昨年は1年目なのにビッグゲームで投げさせてもらえて、実にいい経験になった。それが結果につながっていると思う」と、メリハリの利いた口調でハメルズはいう。すでに昨年の勝ち星を2つ上回る11勝(7月23日現在)をマークし、早くもエースの風格を漂わせている。球団はこの逸材に、殿堂入りの300勝左腕、スティーブ・カールトン以来25年ぶりとなる20勝投手への期待を寄せる。カールトンは高速スライダーで打者を沈黙させたが、ハメルズの場合はサークル・チェンジアップで三振の山を築く。129奪三振は現在ナ・リーグ2位である。

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photograph by Yukihito Taguchi

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