長いシリーズの中でも勝負を分ける一瞬というものがある。
そのとき、マイアミ・ヒートのヘッドコーチ、パット・ライリーは選手たちの目を順に見つめると、手に持った作戦板にたったひと言、「シーズン」と書いた。NBAファイナル第3戦でのこと。最初の2試合に連敗していたヒートにとって負けたら王手をかけられてしまう大事な試合だった。ハーフタイムの9点リードは3Qが終わるまでに9点ビハインドに変わり、ヒートの手の中から勝ちがこぼれ落ちそうになっていた。
そのときライリーが選手に授けたのは、作戦ではなく戦う気持ちだった。
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