9月19日に開幕する愛知・名古屋でのアジア競技大会。男女の優勝者に2028年ロサンゼルス五輪出場権が与えられることでひときわ大きな注目を浴びているのが、25日から始まるサーフィンだ。アジアの頂点を争うだけでなく、2年後も見据えた重要な一戦。日本代表「波乗りジャパン」に選出された4選手はどんな活躍を見せてくれるだろうか。
会場である愛知県田原市・太平洋ロングビーチの波は、下が砂地で海底の地形が刻々と変わる「ビーチブレイク」でありながら、近くに弥八島がある影響で砂がつきやすく、波が特定の場所から崩れ始める「ポイントブレイク」の性質も持っているのが特徴だ。風やうねり、潮の満ち引きでコンディションが変化するため、日本サーフィン連盟の山本貞彦強化委員長は「一つの波だけを得意とする選手にとっては厳しい」と言う。
東京五輪銀メダルの五十嵐カノアは?
波を読む力や適応力が勝敗を左右する中で、大きな力を発揮すると期待されるのが五十嵐カノアだ。'21年東京五輪で銀メダル。世界選手権に相当する'22年のISAワールド・サーフィン・ゲームズでは見事に初優勝を飾るなど、日本男子の'24年パリ五輪出場3枠(上限)の獲得に貢献した。

'16年から世界最高峰のWSLチャンピオンシップツアー(CT)で戦い続けてきた実力はもちろん、山本強化委員長が「頭脳派。波を見る力がすごくあって、限られたチャンスから得点できる」と評する総合力が武器だ。五十嵐が見定めるのは波の状態だけではない。潮や風、残り時間、相手との点差、優先権までを瞬時に読み取り、「今、何点必要なのか」「どの波を選ぶべきか」を判断して演技を組み立てる。山本強化委員長は、戦略的なその姿を「詰め将棋を解くよう」と例える。
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