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「一度だけ、負けて泣いたことがある」原辰徳が振り返る2007年巨人軍の“対中日戦略”と屈辱的な敗北から学んだ“勝負師の条件”「落合さんは…動かない監督なんです」

勝負の結果に心が揺らぐ。
特に敗れたときこそ冷静であらねばならないのに、感情に押し流されるのは勝負師としてあってはならないことかもしれない。
「でも、僕も一度だけ、負けて泣いたことがある」
原辰徳がかつてこう語っていたのは、2007年10月20日のことだった。
巨人がクライマックスシリーズ(CS)の第2ステージで中日に敗れ、日本シリーズ進出の夢を断たれた日だった。この年からセ・リーグでも行われたCSは、優勝チームに1勝のアドバンテージもなかった。そこで巨人は5年ぶりのリーグ優勝が決まってから、CSに向けて万全の準備をして臨んだはずだった。しかしこの戦いで落合博満率いる中日に、1勝もできずに3連敗のスイープで敗れた。チームにとっても、ファンにとっても、予想もしなかった惨めな敗退劇でシーズンは終わった。
「俺のこの涙は忘れないでくれ」
試合後の東京ドーム。一塁側の選手サロンを重苦しい空気が支配する中で、シーズン終了のミーティングが行われた。
「俺は悔しい」
選手にこう切り出した瞬間、原の目には涙が滲んでいた。
「俺はこんなに悔しい思いをしたことはない。この責任はすべて自分にある。だから俺はこの涙を忘れない。来年はまた新しいチームでスタートするだろうけど、もし俺も、君たち選手諸君も、ジャイアンツのユニフォームを着る機会があるならば、俺のこの涙は忘れないでくれ」

実はこの戦いの結末は、第1戦の試合前にすでに決していたのかもしれない。
「第1戦の先発投手の読み違いですよね。試合前のメンバー交換が終わって、原監督がもの凄い剣幕で怒っていたことだけは、今でも覚えています」
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