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「ベイスターズのブルペンの雰囲気が一番いいですね」山崎康晃が媒介し、颯が受け継ぐ“ベイ救援陣”の絆《山崎は「今季はクローザーをとりにいく」と宣言》
「ブルペンは“生き物”だと思うんです」
横浜DeNAベイスターズのリリーフ陣をけん引する山崎康晃は、感慨深い表情でそう言った。
「グラウンドから少し離れて試合を俯瞰できる場所ですし、ゲームの流れによっては投手たちの気持ちがその都度揺れる環境でもあります。ゲームの温度感というのか、常に敏感にアンテナが張り巡らされている。そう言った意味では特殊な場所だと思いますし、だからこそブルペンは独自の絆というものが生まれやすいんだと思います」
プロ野球12球団においてベイスターズのブルペンは、一番風通しがいいと言われている。こんなエピソードがある。甲子園球場のブルペン横にいるボールボーイから、何人かの選手が「ベイスターズのブルペンの雰囲気が一番いいですね」と言われたという。山崎もその一人だ。
「リップサービスだったとしても嬉しいですよね。まったくしゃべらないチームもあるようですし、僕も侍ジャパンとかに行ったときに他のチームの投手からブルペンの雰囲気について訊かれることもありました。ベイスターズは明るくてコミュニケーションがとれていますが、ブルペンはそのチームカラーが顕著に出ていると思います」

なぜベイスターズのブルペンには他球団にはない雰囲気が漂うのか。その歴史を紐解いていくと、まさに“山崎康晃”という人間が大きなカギを握っている。
2015年、山崎はルーキーながらクローザーに大抜擢された。すると、当時ブルペンの主力だった三上朋也をはじめ、須田幸太や田中健二朗、加賀繁らリリーフ陣が率先して、実力と人懐っこさをあわせ持つ新・守護神が仕事をしやすいような雰囲気を作り上げたのだ。2歳上の三嶋一輝は、「ヤス(山崎)が1年目からクローザーになったことで、ブルペンでチームを支えようって空気が生まれたんですよ」と証言している。
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