三冠の称号すら通過点と思える快速女王と、怒濤の5連勝で強敵を完封した底知れぬ新星。牝牡ラスト一冠、亡き怪物の血が秋に咲いた。
3歳牝馬クラシック最終戦の第28回秋華賞はリバティアイランド(栗東・中内田充正厩舎、父ドゥラメンテ)が軽々と制して、史上7頭目の牝馬三冠を達成した。惜しみない拍手がスタンドの大観衆から贈られ、さらに「カ・ワ・ダ」の大コールが沸き起こったことが重なって、この日が38歳の誕生日だった川田将雅騎手が「心から感動しています」と、感極まって声を震わせた。
クールな表情を貫く川田としては異例とも言えるこのエモーショナルなリアクションは、ダービーをハナ差で勝った'16年のマカヒキ以来のこと。「ジョッキー生活20年目で、競馬の神様がくれた最大のプレゼントだと思っています」と至福の時間に浸る表情までさらけ出してみせた。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Keiji Ishikawa