日本ラグビーが新たなフェイズを重ねようとしている。今冬に始まる戦いの舞台の名は、「リーグワン」。その開幕を前に、“世界一のセンター”を目指す男が代表で得た経験やリーダーシップについて存分に語った。
1月7日夜、日本ラグビー界に新しいリーグが誕生する。
その名は、リーグワン。上位リーグにあたるディビジョン1には12チームが参加し、初代王者を争う。その優勝候補の一角に挙げられているのが東京サンゴリアスだ。キャプテンを務める中村亮土は、トップリーグ最終年となった昨季からの雪辱を誓っている。
「昨季は決勝でパナソニックに負けて、とにかく悔しくて、悔しくて……。リーグワンを迎えるにあたって、あの敗戦は“チームとして絶対に忘れてはいけない過去”だと捉えています。負けた理由はチーム全体で共有できていて、ディフェンスの安定感や自信が、あのレベルの試合で勝つところにまで到達していなかったという反省があります。今季はその部分を追求していきたいですね」
初年度はサンゴリアスとともに、トップリーグ最後の覇者である埼玉ワイルドナイツ(旧パナソニック)、着々と力をつけているクボタスピアーズ船橋・東京ベイ、コベルコ神戸スティーラーズなどが上位を争うと見られている。
「リーグワンは、どのチームもレベルアップしてきて接戦が増えるでしょうね。僕自身は、接戦の時こそインパクトを与えられる選手だと思っているので、持ち味を披露できるシーンが増えるんじゃないかと。サンゴリアスとしては、楽に勝った方がいいんですけどね(笑)」
2021年は、30歳を迎えた中村が日本代表でさらに存在感を増した1年だった。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチからバイスキャプテンに任命され、6月にはブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズと対戦し、秋には浮沈の激しい遠征も経験した。
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photograph by Atsushi Kondo