33歳のオールドルーキーは、腹を据えてメジャーに挑んでいた。ブルージェイズ山口俊が、8月20日のフィリーズ戦(第2試合)で、5点ビハインドの4回から救援し、自己最長の2回2/3を無安打無失点と好投。直後の大逆転劇を呼び込んだ。
「自分のイメージというか、こうしたら打ち取れるというのが、だいぶ分かってきました」
デビュー直後の2試合は、いずれも無死二塁から始まる延長タイブレークからの登板で、結果的に痛打されて2敗。だが、その後5試合で1失点10奪三振と、本来の調子を取り戻してきた。新型コロナウイルスの影響で変則日程となっただけでなく、本拠地トロントでの試合が実施できず、ニューヨーク州バッファローがホームとなる事態。それでも、巨人時代に最多勝、最多奪三振などのタイトルを獲得した実力者は、自分の足元をしっかりと見つめていた。
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