#998
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<ナショナルチームを率いる知将> ガレス・ジョーンズ 「日本のゴルフはまだまだ強くなる」

2020/03/05
若い世代台頭の“陰の立役者”と呼ばれる男がいる。「15年は立ち遅れていた」日本ゴルフに世界基準の指導を施し、畑岡奈紗、金谷拓実らを第一線に送り込んだ名コーチ。その正体と哲学に迫るべく直撃した。(Number998号掲載)

 昨夏、全英女子オープンを制した渋野日向子ら1998年度生まれの「黄金世代」、その2歳年下の「プラチナ世代」、そして男子は金谷拓実(東北福祉大学)らと、目覚ましい成長と活躍を見せている日本の若きゴルファーたち。

 その背後にナショナルチームというものが存在し、日本ゴルフ協会(JGA)から依頼を受けてそのチームを率いるヘッドコーチがオーストラリア人のガレス・ジョーンズなる人物であることは、一般的にはほとんど知られていない。

 だが、ジョーンズは知る人ぞ知るカリスマコーチだ。'15年から日本のジュニアゴルファーの強化とグローバル化に取り組み、次々に実績を上げている。

 そのほんの一部を紹介すれば、'16年には畑岡奈紗がアマチュアにして日本女子オープン優勝を果たし、翌年はプロとして同大会を連覇した。'17年には金谷がやはりアマチュアながら日本オープン2位に食い込み、'18年アジア・パシフィック・アマチュア選手権を制して'19年マスターズ出場を果たした。その開幕前に開催されたオーガスタ・ナショナル女子アマチュア選手権では安田祐香が3位と大健闘。すべてジョーンズの「教え子」である。

 一体、彼はどんな方法で何を教え、どこを目指しているのか。そもそも、ガレス・ジョーンズとは何者なのか。

 湧き出る興味を本人に直接ぶつけた。

自分がツアーで戦えなかった思いから。

 取材場所にやってきたジョーンズは親しみやすそうな笑顔を湛えていた。昼間に講演を行ない、夜の便で母国へ戻る強行日程だったが、間隙を縫ってのインタビューに彼は疲労の色を微塵も見せず、丁寧に対応してくれた。

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photograph by Takuya Sugiyama

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