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一番難しい4回転はどれか? 羽生結弦がループを跳ぶ理由。

今季のグランプリシリーズ、スケートカナダとNHK杯ではフリーの冒頭に4回転ループを入れ着氷に成功した。

 一番難しい4回転ジャンプとは。今季はそんな疑問を抱きたくなる。女子が一番難しいはずの4回転ルッツを軽々跳び、どうやら得点と難度が順当とは限らないようだ。

 成功順は、トウループ('88年)、サルコウ('98年)、ルッツ('11年)、フリップ('16年、宇野昌磨)、ループ(同年、羽生結弦)。物理的には、トウループとサルコウは回転角度が少ない。踏み切り足が左足のため、右足に体重移動させる時に90度ほど上半身が先に回るのだ。成功者が多いのも納得がいく。

 一方でループ以上では、ルッツの成功者が多い。一番の理由は最も基礎点が高いからだろう。アンナ・シェルバコワは、トリプルアクセル以降の5種類より先にルッツを跳んだ。ジャンプの習得に「順番を守りましょう」というマナーは無く、戦略的な選択だ。

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photograph by Asami Enomoto

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