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最後まで病と闘い続けた、マサ斎藤の逞しい生き様。~一時は鬱状態だった彼を奮い立たせた東京五輪~

2018/08/09

 長年、パーキンソン病と戦っていたマサ斎藤さんが7月14日未明に亡くなった。享年75。筆者が『プロレス総選挙2018』 (NumberPLUS)でマサさんを取材したのは、亡くなるわずか3週間前。必死にリハビリする姿がまだ目に焼きついているだけに、信じられない気持ちでいっぱいだ。

 思えばマサさんこそ、プロレスラーの中のプロレスラーだった。'64年の東京五輪にレスリング日本代表として出場し、翌年プロに転向。'67年に渡米後は、本場アメリカマットを一匹狼として渡り歩き、長年トップヒールとして活躍した。

 その逞しい生き様は、ファンだけでなく同じレスラーからも憧れの的だった。長州力と天龍源一郎は、それぞれレスリング、大相撲から転向後、なかなかプロレスという“競技”とは違う独特のスポーツに馴染めずにいたが、アメリカ修行中にマサさんと出会い、異国で腕一本でカネを稼ぐその姿を自らの指針とした。日本プロレス界を代表する二人を開眼させたのはマサさんだったのだ。

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photograph by Essei Hara

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