杉田祐一が長いトンネルを抜けた。全仏まで9大会連続初戦で敗退していたが、得意の芝コートシーズンが到来、スヘルトヘンボス(オランダ)で10大会ぶりに初戦を突破すると、次のハレ(ドイツ)ではベスト8入りの健闘。2回戦では世界7位で全仏準優勝のドミニク・ティームに快勝した。
今年の全豪で当時9位のジャック・ソックを破ったのに続き、トップ10選手からの勝利は2つ目で、最も上位の選手からの白星となった。3月から連敗街道を歩いてきたが、この番狂わせで上昇気流に乗るだろう。
トンネルを抜けた、と自分で書きながら、実は少し居心地の悪さを覚えている。なかなか、この選手の心の中は見通せないからだ。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Getty Images