♪大きいことはいいことだ、というチョコレートのCMが流行ったのは、今から半世紀も前のことだ。今の時代、そう実感するのは、たとえば身長が2mを越えるヤンキースのアーロン・ジャッジを目の前で見たときだったりする。ジャッジが軽々と打ち上げた、とんでもなくでっかいホームランを見ていると、大きいことはいいことだという、あの懐かしいフレーズが浮かんでくる。
日本にはジャッジほど大きい選手はいないが、190cmに届く唯一の野手がバファローズにいる。それが“オリックスのラオウ”こと、杉本裕太郎だ。徳島商、青山学院大からJR西日本を経てドラフト10位でバファローズに入団した、プロ3年目を迎える26歳。『北斗の拳』をこよなく愛し、ラオウの強さに憧れる杉本は、大学時代には東浜巨や今永昇太からもホームランを放ったスラッガーだった。去年は9月9日にようやく一軍へ上がり、トップバッターとしてのシーズン初打席で、バックスクリーンへ初回先頭打者ホームランを叩き込んでいる。プロ初ヒットがホームラン――背番号が99ということもあって、杉本にジャッジの姿が重なってきた。
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photograph by KYODO