近年低迷を続けてきたオキナワン・ファイター――沖縄出身のボクサーたちが久々に注目を集めている。その先頭を走るのは以前この欄でもとりあげた比嘉大吾。デビュー以来の連続KOを「11」に伸ばし、東洋太平洋フライ級王座獲得。世界の頂点を射程にとらえている。
これに続こうという選手もおり、暮れの全日本新人王決定戦には沖縄のジムから2選手が出場し、揃って豪快に倒して優勝。S・ライト級の吉開(よしがい)右京はMVPに選ばれ、前評判の高かったライト級の小田翔夢も5戦全KOでチャンピオンへの登龍門を潜った。
かつて、沖縄は秀れたボクサーの供給源として有名だった。具志堅用高が沖縄初の世界王者になったのは本土復帰間もない1976年。以来この南の島から7人もの世界王者が生まれた。元々琉球空手に代表されるように、格闘技向きの人が多い。'60年代末には米軍基地内のボクシングで鍛えた上原兄弟の活躍を機に、沖縄の高校にボクシングブームが起きた。
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photograph by BOXING BEAT