今シーズンは、イチロー(マーリンズ)がメジャー通算3000本安打という偉業を成し遂げた。ただ、一方で日本人野手パイオニアの後に続く選手は、5年目の青木宣親(マリナーズ)、川崎宗則(カブス)しかいないのが現状だ。今後、日本からMLBを席巻する打者が誕生する可能性はあるのか。米大リーグの名門、ボストン・レッドソックスでアジア地区プロスカウトを務める嘉数駿(かかず・しゅん)氏は、まず、メジャーから日本の打者たちに吹いている“逆風”の存在を明かした。
「正直に言って、日本人野手に対しては逆風が吹いています。例えば、日本で40本ホームランを打った選手の場合、本拠地球場の広さや、その打者の特徴などにもよりますが、30%減くらいになることもあり得ます。つまり、向こうでは、28本塁打の選手として見られるんです。日本のエース投手が、メジャーのローテーションでも2、3番手と計算されるのに対して、野手の評価が低いんです」
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photograph by Tadashi Shirasawa