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<日本ラグビーの遥かな旅路> サンウルブズ「1年目の確かなステップ」

2016/06/10
ジャパン強化のために挑んだ世界最高峰の戦いは地球半周ほどの距離を移動し、不慣れな土地で未知なる敵に体をぶつけることの繰り返しだった。いまだ勝ち星はひとつだが、過酷な状況に耐え、日出ずる処の狼たちは狩猟集団になりつつある。

 5月20日、サンウルブズは、リゾート地・ゴールドコーストに近い宿舎付近で練習を終えてから、翌日の試合に備え、ブリスベン市内に移動した。ホテルに入った後、大野均はブリスベンの町中を歩いた。

 良い町だな、と大野は思った。

 町全体が、新しすぎず、古すぎない。道行く人たちの表情は柔らかく、明るい。クルマの運転マナーも良い。町全体に、リラックスした時間が流れている。

 ゴローはこんな町に住んでるんだな、と大野は思った。

 ゴロー、つまり日本代表のチームメイトだった五郎丸歩は、この町に本拠を置くレッズに、今年の2月から加わっている。

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photograph by Aki Nagao

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