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<ブンデス9年目の葛藤> 長谷部誠「生き残るためには変わるしかなかった」

2016/02/12
ドイツで3つのチームを経験し、日本人選手の中で最も長く活躍し続けて来られたのには理由があった。変化に柔軟に、タフに挑んできた男の姿がここにある。

 1月18日夕方。冬空で日が陰るフランクフルト市内のスタジオに、長谷部誠が愛車で姿を現した。もう何年もドイツの冬を過ごしてきたからか、厳しい寒さにも動じない爽やかな表情で挨拶を交わした。

 この日は、彼の32歳の誕生日当日だった。日中に街中で気持ち程度のプレゼントを購入し手渡すと、「ありがとうございます。もうこの歳になると特別な日なんていう感覚はないですね」と、照れながら相好を崩した。

 日本代表の主将として常に背筋を伸ばし、真面目で誠実というのが彼のパブリックイメージである。一方、日本人選手ではブンデスリーガに最長年数(9シーズン)在籍し、あらゆる経験を積んできたこのMFが見つめる自分自身、そこにはきっとあまり明かされたことのない葛藤やギャップもあるに違いない。

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photograph by Kai Sawabe

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