亀が「野獣のように」と言ってのけた。昨秋の入団発表でのことだ。
「野獣のような走塁を見てほしい」
このセリフを聞いて、2年前のある出来事を思い出した。外野守備のスペシャリスト、ホークスの城所龍磨が育成契約のチームメイトを食事の席に連れてきたことがあったのだ。そのとき、城所は彼のことをこんなふうに話していた。
「コイツは本当によく練習するんです。すごいですよ、亀みたいに毎日、コツコツと……プレースタイルは亀とは正反対の野獣みたいなヤツですけど(笑)」
運動能力の高い城所先輩の言葉に、照れ臭そうにはにかむ姿は野獣とはかけ離れていた。それが今年の開幕早々、ドラゴンズのセカンドを守る亀澤恭平だった。
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photograph by NIKKAN SPORTS