#822
巻頭特集

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<スペシャル対談> 伊藤みどり×マツコ・デラックス 「アタシの愛した女王たち」

かつて自らの演技で世界を震撼させた伝説の選手。
そのあまりにも偉大な先駆者に心酔している、
辛辣ながら的を射た発言で人気の女装タレント。
“超”が付くほどフィギュアを愛する2人が、
我々を魅了した銀盤の女王たちを一刀両断!

 女子選手として最初にトリプルアクセルを成功させ、アルベールビル五輪で銀メダルを獲得。日本人で初めて、世界フィギュアスケートの殿堂入りを果たした女王・伊藤みどり。

 その伊藤が日本を背負って海外で活躍する姿を見て、フィギュア愛(=みどり愛)に目覚めたというマツコ・デラックス。

 全く異なる経歴の二人が、フィギュアスケート界を彩った歴代の女王たちの並外れた才能・技術・実力を語りつくす!

マツコ いきなりだけどまずこれだけは言わせて。今のフィギュア界は伊藤みどりの扱いが悪すぎる! 過小評価されすぎ! みどりは日本のスポーツ史において、長嶋茂雄さんとかと同列に語られなきゃいけない人なの。私がまだ売れてなくて、苦労していた時期にみどりがあれだけ海外で頑張ったんだからと、思い出すだけでどれだけ励みになったか……。今日はそれだけを言いに来たんだから。『Number』も偉そうにしてるだけじゃなくて、ちゃんとそれを伝えなさいよ! 分かった? 分かったなら始めてちょうだい。

――では、伊藤さんの話から始めましょう。マツコさんは伊藤さんをカルガリー五輪から見られてたんですか?

マツコ みどりがちっちゃい頃から見てますよ。コーチの山田(満知子)さんのお宅で茄子を焼いているときから。

伊藤 よくご存知で(笑)。

マツコ すぐ太っちゃうから※1 そればっかし食べてたのよね。ただ、決定的に好きになったのはカルガリーからよ。

※1 早朝、深夜の練習のため、中学2年の時から山田コーチの家に住むようになった伊藤。当初は肉は全く食べられない、野菜はトマトとキュウリしか食べられない、というぐらいの極度の偏食で悩んでいた。それが直ると今度は減量に苦しめられることになり(逆にすき焼きなど肉が好物に)、山田コーチの手料理で日々ダイエットしていた。

伊藤 それまでは評価低かったですからね。

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photograph by Yusuke Nishimura

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