感情が見えない。何があっても動じない。淡々と投げ続ける。それはピッチャーにとってはとてつもない武器になる。ファイターズのドラフト1位、有原航平は、そんなタイプのピッチャーだ。有原はこんな話をしていた。「そこは意識しています。普通にやったほうがいい結果が出ますからね」
見ようによっては斜に構えているふうにも映る。だから大学時代の有原は誤解されることが多かった。4年の秋、右ヒジの炎症が治まらず、開幕戦の登板を回避。優勝が懸かった早慶戦でも無理をしてまで先発せず、リリーフに回った。そんな有原に対してドラフト直前、各球団のスカウトの間ではヒジの状態のみならず、「意気に感じるところが見えない」「マイペースが過ぎる」と疑問の声が飛び交った。しかし、有原を担当していた大渕隆スカウトディレクターはこう話す。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by NIKKAN SPORTS