第81代ダービー馬の栄誉に輝いたワンアンドオンリー(牡3歳、栗東・橋口弘次郎厩舎、父ハーツクライ)は、非常に珍しいタイプの世代ナンバーワン・ホースだ。というのは、2歳夏の小倉芝1800mのデビュー戦は10番人気の12着、続く阪神での未勝利戦では13頭立ての13番人気(単勝260.1倍!)という屈辱的な評価をされた、絵に描いたような劣等生キャリアの持ち主だからだ。グレード制が導入された'84年以降、ダービー馬がその地位に就くまでに2ケタの人気に甘んじたのはサニーブライアン、ディープスカイ、エイシンフラッシュの3頭。しかし、デビュー当初は見向きもされなかったという点で、ワンアンドオンリーの異色ぶりは際立っている。
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photograph by Yoshifumi Nakahara/AFLO