2000年代前半、アスレチックスの左腕エースとして活躍したマーク・マルダーが、エンゼルスとマイナー契約を交わした。野球界に限らず、「セカンド・チャンス」に寛容な米国社会でも、マルダーのような現役復帰は極めて珍しく、カージナルスに在籍した'08年、左肩痛で戦列を離れて以来、実に6年ぶりの実戦マウンドを目指す36歳の心意気は、米球界でも一躍話題となった。
'98年のドラフト1巡目(全体2位)でアスレチックス入りしたマルダーは、順調に頭角を現し、'01年にリーグ最多となる21勝を挙げるなど、押しも押されもせぬリーグ屈指の先発投手として名をはせた。当時、ハドソン、ジトとの3本柱はメジャー最高トリオと言われ、同じア・リーグ西地区でしのぎを削るマリナーズ・イチローの好敵手として、日本でも知られる存在となった。
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