プロボクシングは「格差社会」が当たり前の世界。ピンは1試合で何十億も稼ぐスーパー王者から、キリは6万円の4回戦ボーイまで。現在ピラミッドの頂点に君臨するのは、「マネー」がニックネームになったフロイド・メイウェザー・ジュニアである。
9月14日、ラスベガスで行なわれたスーパーウェルター級王座統一戦では、メキシコのアイドル、サウル・アルバレスの強打を封じて12回判定勝ち。この1試合だけで、報酬は推定50億円以上というから、べら棒な数字だ。
米国のボクシングではペイ・パー・ビュー(PPV)が普及して以降、巨大なマネー・ゲームが展開されている。ビッグマッチで1試合50ドル前後を払ってテレビ観戦するが、それが今回は65ドル、さらに高画質の場合は75ドルで視聴申し込みを受け付けたというから、強気商法にはあきれるばかり。それでも今回は全米で248万件の自己記録を樹立した'07年の対デラホーヤ戦に迫る勢いで、メイウェザーへの報酬は最低保証金だけで41億円、これにPPVの売り上げ増による上乗せ分が加わるという。
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