ジャパンカップが終わった時点で、年度代表馬はジェンティルドンナ(牝4歳、栗東・石坂正厩舎)で決まったものと思っていた。牝馬3冠だけではアピール不足だとしても、怪物オルフェーヴル(牡5歳、栗東・池江泰寿厩舎)を力でねじ伏せたジャパンカップの強さが際立っていたからだ。
1月のシンザン記念勝ちから始まって、重賞を6勝。うちGIが4勝で、最後に強豪牡馬をまとめて負かしたのだから、完璧な年だったのではないか。それでもオルフェーヴルの凱旋門賞2着をそれ以上と評価する記者もいるかもしれないし、JCも不利がなければジェンティルドンナに負けなかったと主張する声も聞こえてくる。しかし競馬は、2着には表彰台も用意されない潔い競技。たった1回の頂上対決に敗れたオルフェーヴルには、代表馬の座は我慢してもらうしかない。
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photograph by Kiichi Yamamoto