ヤンキースは罪作りなチームだ。
遊び半分としか思えないポスティングをし、権利を得た後は西武の中島裕之に屈辱的な条件を提示した。エリート街道を歩き続けてきた男にしてみれば、かつて経験したことのない敗北だった。
昨季は2割9分7厘、16本塁打、21盗塁、100打点を上げ、CS出場の立役者となった。この実績を引っさげてアメリカ挑戦のはずが、現状維持で古巣と再契約をしなければいけなかった中島の気持ちは、いくばくのものだろうか。キャンプ序盤、雨の宮崎・南郷の室内練習場で中島に、“吹っ切れた?”と尋ねると、“過ぎたことですから”と視線を落とした。
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photograph by NIKKAN SPORTS