#788

記事を
ブックマークする

世界選手権、苦戦でも金。 吉田沙保里が地力を証明。 ~日本女子レスリングの現在地~

2011/10/08
残り時間3秒でポイントを奪った吉田。辛勝に涙ぐむも、史上最多記録タイの9連覇達成

 試合が終わると、吉田沙保里はしゃがみこんだ。オリンピック、世界選手権でこれほど苦しんだことはなかった。涙がそれを物語っていた。

 吉田は9月中旬の世界選手権(トルコ)、55kg級で優勝し、同大会9連覇を達成したが、決勝は辛勝だった。対戦したのは北京五輪準決勝でも戦ったバービック(カナダ)。第1ピリオドを取って迎えた第2ピリオドでリードした吉田だったが、終盤、タックルに入ったところを返されこのピリオドを失う。第3ピリオドも吉田が2-0とリードするが、タックルをやはり返されて、2-2。詳細は省くがルール上、同ポイントのまま終了しても吉田の勝利になっていた。しかし、ルールを勘違いしていた吉田は果敢に攻める。そして終了間際に1ポイントを奪い、ポイント上でも明確な形で、優勝となった。

会員になると続きをお読みいただけます。
オリジナル動画も見放題、
会員サービスの詳細はこちら
特製トートバッグ付き!

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

photograph by Miki Sano

0

0

0

前記事 次記事