「年上の選手もいるけれど、トップリーグのキャップ数だったらこのチームでも多い方だし。経験を積んできた分、リーダーの役目も果たさなきゃいけないですね」
NZへの遠征を控えた日本A代表の出発直前合宿。童顔の司令塔が発する言葉には風格が漂っていた。
小野晃征。名古屋で生まれ、3歳のときに家族でNZへ移住。ラグビー王国でも最強と呼ばれるカンタベリーでU-10からU-19まで各年代の代表に選ばれ、将来を期待された少年が、日本代表の救世主として呼び戻されたのは4年前の'07年、19歳のときだった。フランスW杯を前に、就任したばかりのJKことジョン・カーワンHCが日本代表に抜擢したのである。20歳で迎えた半年後のW杯ではオーストラリア戦で80分フル出場。PGによるW杯初得点も決めた。
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photograph by Nobuhiko Otomo